最近購入した本(2024年9月)

 2024年9月に購入した本。

金光秀和、吉永明弘(編) 2024 『技術哲学』、昭和堂。

 書名からイメージされるような狭い意味での哲学というよりは、かなりがっつりと応用倫理学寄り。哲学におけるテクノロジーというテーマが実用性という側面から特徴づけられるものだからかもしれん。

岡部匡伸 2020 『ラジオの技術・産業の百年史 ── 大衆メディアの誕生と変遷』、勉誠社。

 刊行時に見逃していたのを今になって購入。メディア史というよりは受信機というハードウェアの変遷に的を絞ってある。蓄音機のカタログ的な歴史本は何冊かあるが、そのラジオ版はこうなるのかという感じ。

稲田豊史 2022 『映画を早送りで観る人たち ── ファスト映画・ネタバレ──コンテンツ消費の現在形』、光文社。

 こちらも刊行時に話題になっていたはずだけどうっかりしており、今になって購入。所謂タイパ問題は音楽聴取に関しても見逃せないトピックだと思う。というかタイパという言葉が出てくる前から、断片的なメディア経験という点で音楽は先んじていたのではないか? この話については近いうちに整理したい。

鴫原盛之 2024 『ナムコはいかにして世界を変えたのか ── ゲーム音楽の誕生』、Pヴァイン。

 書名の大仰さとは裏腹に、サウンド部門に絞ったナムコの社史のような本。

河村祐介(監修) 2022 『DUB入門 ── ルーツからニューウェイヴ、テクノ、ベース・ミュージックへ』、Pヴァイン。

 スタンスとしてのダブは好きでも典型的なダブはあまり追えていなかったように思うため、間口を広げるべく購入。しかし帯に載っている、あまり本流ダブではなさそうな面々(The Sabres of Paradise、Basic Channel、The Pop Group、Burial、Burnt Friedmanなど)は大方押さえてきたので、結局は自分が辿ってきたものを再確認することになりそうな予感がする。

ティボー・エレンガルト 2024 『キング・タビー ── ダブの創始者、そしてレゲエの中心にいた男』、Pヴァイン。

 上とセットで、ダブの基本を知りたいという目的から購入。しかし序文や役者後書きを読む限り、音楽面からの探究というよりはキング・タビー個人の伝記という側面が強そう。それはそれで面白いかもしれないが。

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