2024年5〜7月に購入した本。
清塚邦彦 2024 『絵画の哲学 ── 絵とは何か、絵を見る経験とは何なのか』 、勁草書房。
美的表現とその経験への分析哲学的アプローチを勉強したくて購入。絵画は美学においては古典的な題材だが、映画やビデオゲームといったメディア表現に関する議論を追っていても、結局は戻って来ざるを得ないようなところがある。
坂田謙司 2024 『「音」と「声」の社会史 ── 見えない音と社会のつながりを観る』、法律文化社。
音響メディア論の重要参考図書となりそうな本。タイトルからは概論的なものを期待しそうだがそうでもなく、章ごとに明確なキーワード(「ジェンダー」「ルッキズム」「日常と非日常」など)とそれに合わせた対象が設定されており、音声にまつわる社会の読み解き方の教科書と言った方が近いかもしれない。
根岸貴哉 2024 『野球のメディア論 ── 球場の外でつくられるリアリティー』、青弓社。
メディア経験のリアリティという問題関心につられて購入。スポーツも音楽と同様に「自分でする」ことと「メディアを介して楽しむ」ことが分離している分野であり、その点でも参考になりそう。各メディア(写真、テレビ中継、ビデオゲーム、漫画)をまんべんなく取り上げているが、各章のテーマだけで1冊分の議論ができそうでもあり、個々に見ると逆に物足りない気がしないでもない。
Steve Waksman 2022 Live Music in America: A History from Jenny Lind to Beyoncé, Oxford University Press.
Instruments of Desire の著者によるアメリカのライブ音楽史。某ゼミで読むという話を聞いて昨年度中に注文したが、在庫切れで届くまでに大分時間がかかった。
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